朝晩が冷えてきたので、湯たんぽを買おうと思います。電気を使わず、布団の足元が温まるのが魅力です。
売り場では「2.5L」「2.6L」と容量が並んでいます。大きいほうが長く温かそうだ、と思って手に取ります。
ところが金属とポリの湯たんぽは、毎回その量を口元まで入れて使う決まりでした。2.5Lなら、毎晩2.5Lのお湯を沸かすことになります。
今回は湯たんぽを3つ、メーカーの説明と消費者庁の資料で調べました。
調べていくと、直火で温められる条件と、低温やけどを防ぐ使い方も分かりました。
この記事が向いていない人
先に3つ挙げます。当てはまる方は、別の記事のほうが早いと思います。
一晩中、湯たんぽを抱いて寝たい方。消費者庁の資料も、寝る前に布団から出す使い方をすすめています。
電子レンジで温めたい方。今回の3つは、お湯を入れるタイプです。
コンセントで温める充電式がほしい方。今回は、電気を使わないものにしぼりました。
選ぶときに見る3つの基準
基準1 「2.5L」は、毎回口元まで入れる量
金属とポリの湯たんぽは、満杯にして使います。マルカのよくある質問です。
湯たんぽ内部の湯はキャップ(口金)を締める際、口元まで満水が必須となります。
理由も書かれていました。お湯が少ないと、冷めたときに中の空気が縮んで、湯たんぽに負担がかかります。
満水状態に無い湯たんぽですと内部の空気層がより大きく熱膨張し、冷めた際に密閉状態にある湯たんぽ内部は外部とに気圧差が生じて減圧され、以下の症状により破損し易くなりますので注意ください。
ポリエチレンのタンゲも同じでした。
●湯は口元まで満杯にします。容量不足は変形します。
消費者庁の資料にも、同じ注意があります。
金属製や硬質樹脂製の製品は少ない湯量で繰り返し使用すると内圧の変動で製品に負担がかかるため、劣化を早めます。定められた湯量で使用するようにしましょう。満杯と記載がある場合は、注ぎ口の根本まで入れましょう。
ところが口コミには、少ないお湯で使っているという声がありました。
私は2.5Lの奴で、1L程度のお湯で使用している。付属の袋に入れて、その上にバスタオルでグルグル巻きにして足の間に置いてます。これで7時間くらいはじんわりあったか状態が続きます。
温かさは足りていても、メーカーの決まりとは違う使い方です。続けると、へこみや破損の原因になると書かれています。
タンゲには「一度使用しただけなのに裏が凹んでしまいました」という声もありました。入れたお湯の量は書かれていません。
容量が大きいほど、毎晩沸かすお湯も多くなります。
基準2 直火で温められるのは金属だけ。キャップを外して
マルカのAエースは、水を入れたまま直火やIHで温められます。ただし条件があります。
ただし直火加熱時は必ずキャップ(口金)を外してご使用ください。
IHのときも同じで、キャップを外すよう書かれています。消費者庁の資料には、外し忘れたときのことも書かれていました。
万が一、口金を付けたまま加熱してしまった場合はしばらく時間をおき冷ましてから取り扱ってください。すぐに口金を開けると中からお湯が吹き出すことがあり、危険です。
クロッツは反対に、火にかけられません。お湯の温度も決まっています。
7.直接火にかけたり、電子レンジなどで温めたりしないでください。
70℃~80℃のお湯をいれて湯たんぽとしてご使用いただけます。
タンゲの説明には、直火やお湯の温度についての記載は見当たりませんでした。ケトルや鍋で沸かしたお湯を入れて使うものです。
基準3 カバーをしても、やわらかい素材でも、寝る前に出す
タンゲは、低温やけどになるまでの時間を表にしていました。
・44℃では3時間から4時間 ・46℃では30分から1時間 ・50℃では2分から3分
出典は「製品と安全第72号」とされています。体温より少し温かいだけでも、同じ場所に長く当たるとやけどになるということです。
カバーで包めば大丈夫、とも書かれていませんでした。
湯たんぽを厚手のタオルや湯たんぽ袋、専用カバーなどで包んでも、低温火傷のおそれがあるので、直接肌に触れないように身体から離して使用する。
クロッツは、やわらかい素材で低温やけどしにくいとうたっています。ただ、注意書きには続きがありました。
3.低温やけどしにくい素材ですが、同部位での長時間のご使用は避けてください。また、お肌の弱い方は必ず短時間のお試し使用を行ってください。
口コミには、寝ている間も心配しなくてよい、という声がありました。メーカーの注意書きとは、受け取り方が違います。
金属製と違って、熱いお湯を入れても火傷することはなく、柔らかい素材なので、あたっても痛いことはありません。夜寝ているときに、火傷も打撲も心配しなくて良いので、とても使い勝手が良い製品だと思います。
消費者庁の資料は、使い方をこうまとめています。
また、ゆたんぽは就寝前に布団を暖めるのに使用し、布団が暖まったらゆたんぽを布団から出して就寝しましょう。
湯たんぽは、布団を温めておく道具として使うのが基本です。
3つの比較表
| 項目 | マルカ Aエース |
タンゲ 立つ湯たんぽ |
クロッツ やわらか |
|---|---|---|---|
| 素材 | 金属 | ポリエチレン | ゴム |
| 容量 | 約2.5L | 2.6L | 約1.2L |
| お湯の量 | 口元まで満水 | 口元まで満杯 | 記載なし |
| 直火・IH | できる (キャップを外す) |
記載なし | できない |
| お湯の温度 | — | 記載なし | 70〜80℃ |
| 低温やけど | — | カバーでも注意 | しにくいが 長時間は避ける |
| 重さ | 0.61kg | 450g | 約160g |
| 価格 | 2,271円 | 1,605円 | 3,600円 |
| 評価 | ★4.5 4,682件 |
★4.4 2,296件 |
★4.2 427件 |
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重さはお湯を入れる前の本体の数字です。3つとも日本製でした。
3つそれぞれの話
マルカ 湯たんぽ Aエース 2.5L 2,271円。直火とIHで温められる
評価件数が4,682件と、3つでいちばん多い金属の湯たんぽです。水を入れたまま直火やIHで温められるのは、3つでここだけでした。
朝まで暖かい。文句のつけようは特にないかな。
冬キャンプ用に購入。自宅でも普通に使えます。直火やガス、IH、ストーブなど、温め方が豊富で朝まで暖かくです。大体朝これを抱えてテントから出ます。
一方で、錆と穴あきの声がありました。
3シーズン目で穴が開き水漏れした。 溶接部ではなく底面部に微細な穴が開いた。シーズンごとに水を抜き乾燥させて保管していたが、意外と早く穴が開いた。
これはメーカーも、金属の湯たんぽの寿命として書いています。
修理及び交換対応共に出来ません。金属製湯たんぽは材質によって優劣はありますが最終的な商品寿命として必ず錆腐食により穴があきます。
向いている人:鍋ややかんを使わず、湯たんぽごと温めたい人。冬のキャンプでも使いたい人。
向いていない人:何年も同じものを使い続けたい人。毎晩2.5Lを沸かすのが手間な人。
タンゲ化学工業 立つ湯たんぽ 2.6L 1,605円。立てられて、お湯を捨てやすい
3つでいちばん安いポリエチレンの湯たんぽです。名前のとおり立てて置けるので、カバーをかけるのもお湯を捨てるのも楽な作りです。
立てて使える事で残り湯を捨てやすく、袋にも入れ易いです。
電気式のゆたんぽに比べれば、手間はかかるものの、耐久性はやはりこちらが上回る。朝までずっと冷めない点も加味すれば、やはり必須アイテムになります。
一方で、何年か使うと亀裂が出たという声がありました。
4年たったぐらいで本体に小さな亀裂ができました。僅かに水漏れして発覚。
マルカのよくある質問でも、ポリの湯たんぽの亀裂は寿命として書かれています。タンゲは低温やけどの注意をいちばん細かく書いているのも特徴です。
向いている人:安く、扱いやすい湯たんぽがほしい人。使わない時期は立ててしまいたい人。
向いていない人:直火で温めたい人。毎晩2.6Lを沸かすのが手間な人。
クロッツ やわらか湯たんぽ たまご型 1.2L 3,600円。軽くて、カバーがいらない
ウェットスーツと同じ素材でできた、やわらかい湯たんぽです。本体は約160g、容量は約1.2Lで、沸かすお湯も3つでいちばん少なくて済みます。
冬は離せないです。寝る時以外にも、お腹を温めるために使っています。息子にもプレゼントしました。コンパクトで柔らくて肌触りもよいです。
少しの手間はあるけど、柔らかく使いやすい。お湯が漏れたこともないし、しっかりした造りです。
一方で、お湯の入れすぎで漏れたという声がありました。金属やポリとは反対です。
お湯を入れすぎたり、キャップの締め方がゆるいとお湯が漏れてしまいます。
Amazonの説明では、保証は購入から1年です。公式の通販で買った場合だけ2年に延びる、と公式サイトにありました。
向いている人:お腹や腰にも当てたい人。少ないお湯で手軽に使いたい人。
向いていない人:布団全体を温めたい人。火にかけて温めたい人。
口コミで多かった不満と、その対処
1. 錆びる、亀裂が入る
いちばん多かったのが、これでした。マルカとタンゲに出ています。
2回の冬を過ごしたら、中がひどい錆となっていると気づきました。洗っても洗っても、赤い水が出てきます、どうしましょう!
マルカは、金属もポリもいずれ寿命が来ると書いています。そのうえで、口金のパッキンについてこう案内していました。
1年毎の交換を推奨しております。
対処:シーズン初めは、お湯の前に水を入れて漏れを見る。消費者庁の資料にある方法です。
シーズンの使い始めには、使用前にまずお湯ではなく水を入れ、逆さにして振ってみるなど漏れがないか確認してから、お湯を入れて使いましょう。
2. お湯の出し入れがしにくい
マルカとクロッツに出ていました。マルカは「注ぎ口が2cmちょっと、狭い」という声です。
お湯を捨てる時なかなか排水されず中に水が残り困っています。
付属の部品を取り付けてのお湯の出し入れが少しめんどくさいです。
対処:お湯を入れるときは、シンクの中で、平らに置いてゆっくり注ぐ。クロッツは付属のロートを使うよう書いています。
3. へこむ、漏れる
タンゲとクロッツに出ていました。タンゲの「裏が凹んでしまいました」と、クロッツの「入れすぎると漏れる」という声です。
対処:お湯の量の決まりを、素材ごとに守る。金属とポリは口元まで満杯、クロッツはキャップをしっかり締めて入れすぎないようにします。
状況別のおすすめ
| こういう場合 | 選ぶもの |
|---|---|
| 鍋を使わず温めたい | マルカ (直火・IH) |
| 冬のキャンプでも使う | マルカ (直火・IH) |
| 安く手軽に使いたい | タンゲ (1,605円) |
| お湯を少なくしたい | クロッツ (約1.2L) |
| お腹や腰に当てたい | クロッツ (やわらか) |
| 朝まで布団に入れたい | どれも寝る前に出す |
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買う前と、使い始めてからやること
3つあります。1は買う前、2と3は使い始めてからのことです。
1. 家のやかんや電気ケトルの容量を見る。2.5Lの湯たんぽを満杯にするには、それだけのお湯を沸かすことになります。
2. シーズン初めに、水を入れて漏れを見る。逆さにして振り、漏れがなければお湯を入れます。
3. 布団が温まったら、湯たんぽを出して寝る。カバーをしていても、やわらかい素材でも同じです。
結論:お湯の量と温め方で選び、寝る前に出す
湯たんぽでいちばん見落としやすいのは、容量が「毎回入れるお湯の量」だということだと思います。
金属とポリの湯たんぽは、口元まで満杯が決まりでした。2.5Lなら、毎晩2.5Lを沸かします。
そして消費者庁もタンゲもクロッツも、長時間同じ場所に当てない使い方を書いていました。布団を温めたら、出して寝ます。
一言にすると、沸かせる量で選び、温まったら出す。この2つで決まります。
迷うなら、マルカ 湯たんぽ Aエース 2.5Lから見てみてください。
3つでただひとつ直火とIHで温められるので、2.5Lをやかんで沸かす手間がかかりません。評価件数も4,682件と、いちばん多い1台です。
安さと扱いやすさならタンゲ、少ないお湯で手軽に使うならクロッツで足ります。
条件は上の「状況別のおすすめ」に書きました。
お湯を沸かす量、という点では電気ケトルの記事も参考になります。「カップ1杯60秒」は140mLの話でした。
寝るときの暖かさ、という点では電気毛布も同じ形です。「シングル」はベッドより17cm狭いものでした。
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