朝のコーヒー、カップ麺、赤ちゃんのミルク。お湯がすぐ欲しくて、電気ケトルを探している人が、この記事を開いていると思います。
商品ページには、こう並んでいます。「カップ1杯 約60秒」。
今回選んだ3台の数字を並べると、こうなりました。
約58秒。約60秒。約65秒。
いちばん速いものと遅いもので、7秒しか違いません。そして値段は3,980円から13,800円まで、3倍以上の開きがあります。
7秒のために3倍払うのか。そう思って調べていくと、そもそもこの秒数の読み方が違っていたことが分かりました。
「約60秒」は、140mLを沸かしたときの数字です。
140mLは、マグカップ1杯より少ない量です。タイガーの取扱説明書には、満水のときの数字も書かれています。
沸とう時間の目安 5分(水温・室温:23度、満水、電圧:定格電圧のときの参考値)
満水の1.0Lなら、約5分。60秒の5倍です。
先に:この記事が向いていない人
- お湯をずっと熱いまま置いておきたい人:それは電気ポットの役目です。電気ケトルは、保温しないものが多くあります
- 電子レンジと同じコンセントで使いたい人:1250〜1300Wあります。同時に使うとブレーカーが落ちます
- お湯を入れて持ち運びたい人:「転倒お湯もれ防止」があっても、傾ければ漏れます。後で詳しく書きます
- 温度を細かく設定したい人:今回の3台は、温度調節がありません。60℃や80℃で淹れたいお茶がある人は、温度調節つきの機種を探してください
- 1日1杯しか使わない人:やかんで足ります。ケトルが効くのは、1日に何度も沸かす人です
選ぶときに見る3つの基準
基準1 その秒数は「カップ1杯」か「満水」か
冒頭に書いたところです。売り文句の秒数は、3台とも140mLの数字でした。
| 製品 | カップ1杯 (140mL) |
満水 (1.0L) |
|---|---|---|
| ティファール | 約58秒 | 記載なし |
| タイガー | 約60秒 | 約5分 |
| 象印 | 約65秒 | 約5分 |
カップ1杯なら7秒差。満水なら、どちらも約5分。
面白いのは、口コミの出方です。3台とも「速い」と言われていました。
湯の沸くスピードが速くて毎日使ってます。(ティファール)
とても早く沸きます。(タイガー)
沸かすスピードが速く(象印)
いちばん遅い象印も「速い」と書かれています。7秒の差は、使っていて分かるものではないということだと思います。
秒数で選ぶ必要は、あまりありません。どれを買っても、カップ1杯なら1分前後、満水なら5分前後です。
基準2 沸く速さより、「注ぐ速さ」
ここが今回いちばんの発見でした。
低い評価を集めると、不満は沸く速さではなく、注ぐときの遅さに集まっていました。しかも2台にまたがっています。
お湯を注ぐ時、時間がかかります(ティファール)
残り少ない時の注ぎ口のキレが良くないのが、残念(ティファール)
料理中に使う時は注ぐのに時間がかかるな(タイガー)
沸かすのに1分、注ぐのに1分。それなら、速さの意味は半分になります。
そして注ぐ速さの数字は、どのメーカーも出していません。沸とう時間は秒単位で書いてあるのに、注ぐほうは書かれていない。だから商品ページを見比べても分かりません。
今回の3台で、ここに手を打っているのは1台だけでした。
| 製品 | 注ぐ量の切り替え |
|---|---|
| ティファール | なし(スリムな注ぎ口) |
| タイガー | なし |
| 象印 | あり(ハンドドリップモードで細く/通常で太く) |
沸かすスピードが速く、お湯を注ぐ太さも切り替え可能で便利。(象印)
細く注ぐのはコーヒーを淹れるとき。太く注ぐのは鍋やカップ麺のとき。この2つを1台でやろうとすると、注ぎ口の太さが問題になります。
細い注ぎ口は、コーヒーには向くが、量を入れるときは遅い。ティファールの「スリムな注ぎ口」は、その裏返しだと思います。
自分がどちらの使い方をするか。ここを先に決めると、選びやすくなります。
基準3 保温があるか。あるとして、何時間で切れるか
電気ケトルは、保温しないものが多いです。ここは電気ポットとの大きな違いです。
タイガーの取扱説明書には、はっきりこう書かれています。
この製品は湯わかし専用です。保温機能はついていません。
| 製品 | 保温 |
|---|---|
| ティファール | なし |
| タイガー | なし |
| 象印 | 約90℃で保温/約1時間で自動的に切れる |
象印にはありますが、ずっと熱いままではありません。約1時間で電源が切れます。
それでも、口コミではここが評価されていました。
保温機能があるので、沸かした後にちょっと作業していても冷めない。(象印)
「沸かしてすぐ使えないことがある」人には効きます。お湯を沸かして、子どもの相手をして、戻ってきたらぬるくなっていた。そういう使い方をするなら、1時間でも十分な長さです。
逆に、沸いたらすぐ注ぐ人には要りません。
比較表
| 項目 | ティファール ジャスティン プラス ロック |
タイガー魔法瓶 PCL-N100 (わく子) |
象印マホービン CK-AX10 |
|---|---|---|---|
| 定格容量 | 1.0L | 1.0L | 1.0L |
| 沸とう時間 (カップ1杯140mL) |
約58秒 | 約60秒 | 約65秒 |
| 沸とう時間 (満水1.0L) |
記載なし | 約5分 | 約5分 |
| 注ぐ量の切り替え | なし | なし | あり (ハンドドリップモード) |
| 保温 | なし | なし | 約90℃ 約1時間で自動オフ |
| 定格消費電力 | 1250W | 1300W | 1300W |
| 水が当たる部分 | 側面はポリプロピレン 底はステンレス |
底はステンレス (側面は記載なし) |
すべてステンレス (内容器はフッ素加工) |
| 蒸気 | - | 蒸気セーブ (省スチーム) |
本体二重構造 |
| 質量(プレート含む) | 1.03kg | 0.99kg | 1.3kg |
| サイズ(プレート含む) | 幅16.2×奥22.0 ×高19.0cm |
幅16.5×奥22.3 ×高21.6cm |
幅23×奥14.5 ×高24.5cm |
| 最低水位 | 水100mL以上 | ステンレス底より上 | 記載を確認できず |
| 価格の目安 | 3,980円 | 5,880円 | 13,800円 |
| Amazon評価 | ★4.0(818件) | ★4.2(165件) | ★4.5(612件) |
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※価格・仕様は変更されることがあります。購入前に販売ページの最新の表示をご確認ください。
容量も、沸とう時間も、消費電力も、ほとんど同じです。差が出たのは、注ぐ量の切り替え、保温、水が当たる部分の材質。この3つでした。
知っておきたい「1300W」の意味
3台とも1250〜1300Wと書かれています。ほとんど同じ数字なので比較には使えませんが、この数字の読み方は知っておくと役に立ちます。
Wが大きい=電気代が高い、ではありません。
名古屋市の商品テスト(平成18年12月〜19年3月)で、900Wから1450Wまでの5台を比べています。結果はこうでした。
消費(定格)電力および沸き上がり時間は各銘柄とも違うが、消費される電力量はほぼ同じであった。
理由も報告書に書かれています。同じ量の水を同じ温度まで上げるのに要るエネルギーは、理論上同じだからです。
Wが大きいと、早く沸く。そのぶん短い時間で終わる。かかる電気代は変わらない。これが「1300W」の意味です。
※このテストは古いものです。ただし、水を温めるのに要るエネルギーの理屈は変わりません。
では、この数字はどこで効いてくるのか。ブレーカーです。
ティファールとタイガー、両方の取扱説明書に同じことが書かれています。
定格15A・交流100Vのコンセントを単独で使用する(ティファール)
タコ足配線での使用(をしない)(タイガー)
1300Wは、電子レンジやドライヤーと同じ領域です。同じ回路で同時に使うと、ブレーカーが落ちます。
置き場所を決めるときは、そのコンセントに他に何がささっているかを見てください。
「転倒お湯もれ防止」でも、傾ければ漏れる
3台とも、転倒時の湯もれ対策をうたっています。ティファールは商品名に「ロック」まで入っています。
ここで、タイガーの取扱説明書にメーカー自身が書いていることを見てください。
製品の性能を保つため、ふたに空気抜きを開けています。給湯ロックボタンがロック状態になっていても、本体を傾けると注ぎ口からお湯がもれますので、ご注意ください。
「ロック」は、密閉という意味ではありません。倒れたときに一気に出るのを防ぐ機能であって、横にして運べるという意味ではない。
ティファールの口コミにも、同じことが書かれていました。
倒れた時、水が少しだけ出るけど安全で良い。(ティファール)
「少しだけ出る」。これが正しい期待値です。ゼロではありません。
この人は「安全で良い」と受け取っています。倒しても全部は出ないのだから、やけどの危険はぐっと下がる。その通りだと思います。
ただ、お湯を入れたまま棚にしまう、カバンに入れる、といった使い方はできません。ここを勘違いすると危険です。
商品ごとの解説
ティファール ジャスティン プラス ロック 3,980円。定番
3台でいちばん安く、レビューは818件。電気ケトルといえばこれ、という顔をした製品です。
評価は速さと静かさに集まっていました。
お湯が直ぐ沸きます、音も静かです、
沸騰してからスイッチが切れるまですこし時間がありしっかり沸いている感がありいいです
2つめは面白い指摘です。電気ケトルは、沸いた蒸気をセンサーが感じ取って電源を切ります。
そのため、沸騰してから切れるまでに少し間があります。これを「しっかり沸いている」と受け取る人もいる、ということです。
低い評価は、注ぐときに集まっていました。
残り少ない時の注ぎ口のキレが良くないのが、残念
お湯を注ぐ時、時間がかかります
普通に使えるけど、少し重いです。
基準2で書いたところです。スリムな注ぎ口は、細く注げる代わりに、量を入れるときは遅くなります。「キレが良くない」は、注ぎ終わりに液だれするという意味だと思います。
「少し重い」は1.03kg。3台ではまん中で、実はタイガーのほうが軽い(0.99kg)のですが、満水にすれば中身が1kg増えます。本体の差より、水の重さのほうが効きます。
もうひとつ、材質を見ておいてください。この製品は、水が当たる側面がポリプロピレンです。底だけステンレス。安さの理由のひとつがここで、次に書く象印との違いでもあります。
向いている人:とにかく安く始めたい人。コーヒーを細く注ぎたい人。軽いものが欲しい人。
向いていない人:鍋やカップ麺に手早く注ぎたい人。プラスチックのにおいが気になる人。
タイガー魔法瓶 PCL-N100(わく子) 5,880円。3台でいちばん軽い
0.99kg。3台でいちばん軽く、蒸気が出にくい設計です。
とても早く沸きます。外側の汚れは軽く拭いて落ちます。質感も良好です。
ガスよりも短時間で沸き、沸くと電源切れるため安心。
蓋が外れるのと蒸気レスの仕様が気に入りました。
3つめについて、ひとつ補足させてください。
この口コミには「蒸気レス」とありますが、この製品は「蒸気セーブ(省スチーム)」です。
タイガーには「蒸気レス」という別のシリーズ(PCV型)があり、そちらは蒸気キャッチャーという仕組みで蒸気を外に出しません。
「セーブ」は減らす、「レス」は出さない。PCL-N100は減らすほうです。棚の下に置きたいなど、蒸気をゼロにしたい理由があるなら、型番を確かめてください。
低い評価は、注ぐ速さ、大きさ、洗いにくさでした。
料理中に使う時は注ぐのに時間がかかるな
思ったより本体が大きかったです。
フタの部分がパッキンが多いので洗う時に面倒そう…
「大きかった」は高さだと思います。プレートに載せた高さは21.6cm。ティファールは19.0cmなので、2.6cm高い。吊り戸棚の下に置くなら、ここを測ってください。
パッキンについては、取扱説明書に「蒸気パッキンははずせません」とあります。ふたパッキンとは別物です。分解して洗える範囲は限られます。
向いている人:軽さを重視する人。蒸気を減らしたい人。手入れの手間より軽さを取る人。
向いていない人:高さに余裕がない場所に置く人。パッキンまで外して洗いたい人。
象印マホービン CK-AX10 13,800円。何が3.5倍なのか
3台でいちばん高く、★4.5と評価もいちばん高い製品です。3,980円のティファールと、何が違うのか。口コミがきれいに答えていました。
内部がステンレスでお湯がプラスチックくさくならない。
ステンレス製の電気ケトルの多くは外が熱々になるのですが、本品は熱々にならない。
沸かすスピードが速く、お湯を注ぐ太さも切り替え可能で便利。
保温機能があるので、沸かした後にちょっと作業していても冷めない。
4つとも、公式の仕様と合っていました。
- 水が当たるところがすべてステンレス(内容器はフッ素加工)→ においが移りにくい
- 本体二重構造 → 中はステンレスでも、外側は熱くなりにくい
- ハンドドリップモード → 注ぐ太さを切り替えられる
- 約90℃で約1時間の保温
値段の差の中身は、速さではなく、この4つでした。
低い評価は、置いたときの安定と、ふたに集まっていました。
ポットの底面が丸みを帯びていて、置いたときの安定感が悪い
ポットの底面がつるつるで、シンクに置いたときに滑る
蓋を閉めるときにグッと押し込む必要があり、閉めづらい。
そしてもうひとつ、13,800円でも解決していないことがありました。
湯温調節機能がないので、ドリップモードで使用するには湯温が高すぎる。
これは大事な指摘です。「ハンドドリップモード」という名前がついていますが、これは注ぐ量を切り替える機能であって、温度を下げる機能ではありません。沸いたお湯は100℃近くあります。
コーヒーは90℃前後、緑茶なら70〜80℃で淹れることが多いところです。名前から「コーヒーに最適な温度になる」と思うと、外します。
温度を設定したいなら、温度調節つきの機種という別のジャンルになります。今回の3台には、どれにもありません。
向いている人:においが移るのが嫌な人。コーヒーと鍋の両方に使う人。沸かしてから少し置くことがある人。小さな子どもがいて外側の熱さが心配な人。
向いていない人:温度を設定したい人。予算を抑えたい人。1.3kgを重いと感じる人。
口コミで多かった不満と、その対処
1. 注ぐのに時間がかかる(ティファール・タイガー)
いちばん多い不満で、2台にまたがっていました。
- 買う前:鍋やカップ麺に使うことが多いなら、注ぐ量を切り替えられる機種を選んでください。今回は象印だけでした
- 買う前:注ぎ口が細い機種は、コーヒー向きです。細さと速さは、両立しません
- 買った後:一気に傾けても速くなりません。空気が入らないと出ないので、ふたの通気口をふさがないように持ってください
- 買った後:カップ麺なら、先に半分入れて、残りを注ぐほうが結果的に速いことがあります
2. 液だれする・注ぎ口のキレが悪い(ティファール)
残り少ない時の注ぎ口のキレが良くないのが、残念
- 注ぎ終わりに、少し戻すように傾けを戻す。ゆっくり戻すと伝ってきます
- 残り少ないときほど、大きく傾けることになる。そこで液だれしやすくなります。使い切る前に足しておくと減ります
- 注ぎ口にミネラル分がたまっていないか見る。付着すると出方が変わります。クエン酸で落とせます
3. 重い(ティファール・象印)
本体の重さより、入れる水の量が効きます。満水で1L入れれば、それだけで1kg増えます。
- 使う分だけ入れる。満水にする理由がないなら、そのほうが軽く、速く沸き、電気代も少なくて済みます
- 片手がつらいなら、注ぐときだけ両手で。持ち手の下に手を添えると安定します
4. 置いたときに滑る・安定しない(象印)
ポットの底面がつるつるで、シンクに置いたときに滑る
- 電源プレートに戻すのを基本にする。プレートには滑り止めがついています
- シンクや濡れた台に直接置かない。滑るうえ、底面をぬらすと故障の原因になります
- 置き場所を1か所決めてしまう。毎回同じ場所に戻すほうが、結局は安全です
5. 続けて沸かせないことがある
これは口コミではなく、タイガーの取扱説明書にありました。
湯わかし後、すぐに続けて湯わかししていませんか。本体が熱いと続けて湯わかしできない場合があります。
故障ではありません。本体が冷めるのを待ってから、水を入れ直してください。来客で続けて沸かしたいときは、覚えておくと慌てずに済みます。
状況別のおすすめ
とにかく安く始めたい
ティファール ジャスティン プラス ロック。3,980円。速さは3台とほぼ変わりません。
鍋やカップ麺に、手早く注ぎたい
象印 CK-AX10。注ぐ太さを切り替えられるのは、今回この1台だけでした。
コーヒーを細く注ぎたい
ティファール(スリムな注ぎ口)または象印(ハンドドリップモード)。ただしどちらも温度は下がりません。少し待ってから注いでください。
お湯のにおいが気になる
象印。水が当たるところがすべてステンレスです。ティファールは側面がポリプロピレンです。
軽いものがいい
タイガー PCL-N100。0.99kgで3台でいちばん軽い製品です。
吊り戸棚の下など、高さに余裕がない
ティファール(高さ19.0cm)。象印は24.5cmで、5.5cm高くなります。
沸かしてから、少し時間が空くことがある
象印。約90℃で約1時間の保温がつきます。他の2台にはありません。
小さな子どもがいる
象印(本体二重構造で外側が熱くなりにくい)。ただし3台とも、倒せばお湯は出ます。置き場所とコードの取り回しのほうが大事です。
買ったあと、最初にやること
- 満水で1回沸かして、そのお湯は捨てる:どのメーカーも説明書に書いています。使いはじめのにおいが減ります
- そのコンセントに、他に何がささっているか確かめる:1300Wです。電子レンジと同じ回路なら、片方ずつ使ってください
- 満水で沸かして、何分かかるか計ってみる:カップ1杯の秒数とは別です。自分の家の水温での実際が分かります
- いつも使う量を決めて、目盛りを覚える:使う分だけ入れるほうが、速くて軽くて安く済みます
- 最低水位を説明書で確かめる:少なすぎると沸かせない機種があります
- 置き場所を1か所決める:コードに足を引っかけないところ、子どもの手が届かないところ
- 1〜3か月に1回、クエン酸で洗う:内側にミネラル分がたまると、出が悪くなり、音も大きくなります
結論:小さく書いてある条件のほうを読む
電気ケトルでいちばん誤解しやすいのは、「カップ1杯 約60秒」という数字だと思います。
これは140mLのときの数字です。満水の1.0Lなら、約5分。そして3台の差は7秒しかなく、口コミでは3台とも「速い」と言われていました。秒数で選ぶ意味は、ほとんどありません。
代わりに効いてくるのが、注ぐ速さでした。不満はここに集中していたのに、この数字はどのメーカーも出していません。商品ページを見比べても分からないところです。
「1300W」も、電気代の数字ではありませんでした。Wは速さの数字で、かかる電気代は変わりません。効いてくるのはブレーカーのほうです。
そして「転倒お湯もれ防止」は、倒れたときに一気に出るのを防ぐ機能であって、密閉ではありませんでした。メーカー自身が説明書にそう書いています。
大きく書いてある数字には、たいてい条件が付いています。耐熱ガラス保存容器の「520ml」も満水容量で、実際に入るのは360mlでした。
キッチンスケールの「0.1g単位」も、0.1gで測れるのは300gまででした。
小さく書いてある条件のほうを読む。それだけで、届いてからの「思っていたのと違う」がだいぶ減ります。
秒数で選ぶ意味がほとんどない以上、迷うならティファール ジャスティン プラス ロックで足ります。
3,980円で、沸く速さは3台とほぼ変わりません。高さ19.0cmと低いので、吊り戸棚の下にも置けます。
鍋やカップ麺に手早く注ぎたいなら象印 CK-AX10、軽さを優先するならタイガー PCL-N100 です。
条件は上の「状況別のおすすめ」に書きました。
数字に条件が付くのは家電だけではありません。自転車の空気入れの「最大160PSI」も、ママチャリに入れる44〜65PSIの2倍以上ある数字でした。
同じキッチンでは、保温弁当箱の「保温効力69度」も条件つきでした。95℃の湯を満水で入れて6時間後の数字です。
しかもこちらは、使う前に熱湯で予熱すれば、その条件に近づけられます。
同じ「W」でも、意味が変わることがあります。加湿器では消費電力の差がそのまま電気代の差になり、スチーム式と気化式で20倍ちがいました。
同じ「W」でも意味が変わります。電気毛布では消費電力の差がそのまま電気代に出て、弱と強で3倍近く変わりました。
※記載の価格・仕様は記事作成時点のもので、変更されることがあります。購入前に販売ページの最新の表示をご確認ください。


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