フライパンの「26cm」はフチの内側の直径|重さが1.7倍違う3本比較

フライパンの「26cm」はフチの内側の直径|重さが1.7倍違う3本比較 キッチン雑貨
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フライパンを買い替えようとして、売り場で「26cm」の棚を見ます。

いま使っているのも26cmだから、同じ大きさでいい。そう思って選ぶと、家に帰ってから戸惑うかもしれません。

「26cm」は、上のフチの内側を測った数字でした。外側は26.5〜26.8cmあります。

そしていちばん知りたい「焼ける底の大きさ」は、どのメーカーも公開していません。

今回は26cm・IH対応のフライパンを3本、メーカーの仕様表と取扱説明書で調べました。

同じ26cmなのに、重さが1.7倍ちがうことも分かりました。

この記事が向いていない人

先に3つ挙げます。当てはまる方は、別の記事のほうが早いと思います。

鉄や銅のフライパンを探している方。油ならしや空焼きが前提で、手入れの考え方がまるで違います。

取っ手が取れるタイプを探している方。取っ手が別売りのことが多く、値段の比べ方が変わります。

炒め鍋(深型)を探している方。ここで比べる3本は、深さ5cm前後の浅いタイプです。

選ぶときに見る3つの基準

基準1 どこを測った数字かを知る

まず、表示の決まりからです。

消費者庁の家庭用品品質表示法では、鍋の寸法をこう定めています。

寸法 内径又は最大内対辺

内径。つまり、上のフチの内側です。外側でも、底でもありません。

メーカーの仕様表も、そのとおりになっていました。

項目 ティファール サーモス 貝印
表示サイズ 26cm 26cm 26cm
本体内径
(公式)
26cm 26cm 記載なし
外径 26.8cm 26.5cm 26.8cm
底の直径 非公開 非公開 非公開

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外径は表示より0.5〜0.8cm大きくなります。

コンロの五徳に乗るか、引き出しに入るか、シンクで洗えるか。これは外径で決まります。

「26cmだから大丈夫」と思っていると、27cmのつもりでいたほうがよかった、ということが起こります。

貝印にいたっては内径を出しておらず、「鍋幅:約268mm」という外径だけでした。

底の大きさは、火力の上限も決めている

底の直径が非公開なのは、少し困ります。使える火力が、底の大きさで決まるからです。

サーモスの取扱説明書に、こうありました。

加熱調理中はコンロの中央に置いて、炎が底面より外側に出ないように火力を調整してください。※取っ手が焦げて異常が発生する原因になります。

炎が底からはみ出してはいけない。底が小さいほど、使える火力の上限は下がります。

IHにも同じ話があります。パナソニックの案内では、こう書かれていました。

Aシリーズの場合、鍋底のサイズが10〜26cm(左右IHは12cm〜26cm、後ろIHは10cm〜18cm)

IHで見るのも、上の26cmではなく底のほうです。後ろのコンロは18cmまでという機種もあります。

底の直径は公開されていないので、買ったあとに自分で測っておくのが確実だと思います。

基準2 重さを見る。ただし軽い方が正解とは限らない

同じ26cmでも、重さはずいぶん違いました。

商品 重量
ティファール 950g
サーモス 800g
貝印 約550g

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950gと550gで1.7倍。毎日持って振るものなので、ここは効いてきます。

貝印は公式に、軽さの作り方を書いていました。

アルミ鋼材の底面を厚く、サイド面を薄く加工するスピン製法を採用することで、熱効率を高めています。
ハンドルの長さを短くし、重量バランスを工夫することで『重さを感じにくい』構造に設計しています。

薄くしただけではなく、取っ手を短くして重心を近づけているという説明です。

ただし、口コミを読むと軽ければいいという話ではありませんでした。ここは後の節でもう一度触れます。

深さも4.6cmと5.5cmで1cm近く違います。満水容量を出しているのはティファールだけで、2.4Lでした。

基準3 手入れの条件を見る。食洗機の可否が分かれる

ここがいちばん見落としやすいところだと思います。

同じ「フッ素樹脂加工」でも、食洗機が使えるかどうかは商品ごとに違いました。

商品 食洗機
ティファール 可(条件つき)
サーモス 不可
貝印 不可(手洗いのみ)

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サーモスの取扱説明書は、はっきり禁止です。

食器洗浄機・食器乾燥機は使用しないでください。

同じ説明書には、コーティングを縮める使い方も並んでいました。

空だきをしないでください。誤って空だきした場合は水などをかけて急冷しないでください。
金属製の調理器具は使用しないでください。
ご使用後は、すぐに水などをかけて急冷しないでください。
熱湯や水に長時間つけ置きしないでください。

ティファールも、同じ趣旨のことを書いています。

金属製のフライ返し等の調理器具は、コーティング面にキズをつけないよう、角の丸いものをご使用ください。より長くお使いいただくためには、ナイロン樹脂製か木製のものを使用されることをおすすめします。

なお、コーティングが何年もつかは、3社とも公開していません。

書かれているのは「こう使うと縮む」という条件だけです。ここは口コミの節でくわしく見ます。

3本の比較表

項目 ティファール
G17205
サーモス
KFC-026
貝印
DW5629
本体内径 26cm 26cm 記載なし
外径 26.8cm 26.5cm 26.8cm
深さ 4.6cm 5.5cm 5.5cm
満水容量 2.4L 記載なし 記載なし
重量 950g 800g 約550g
底の厚さ 記載なし 記載なし 2.2mm
内面 チタン・
フォース
ふっ素樹脂
塗膜加工
ふっ素樹脂
塗膜加工
食洗機 可 不可 不可
熱源 ガス・IH ガス・IH ガス・IH
希望小売
価格
記載なし 6,600円 記載なし
価格 3,843円 2,573円 1,309円
評価 ★4.1
(2,364件)
★4.3
(1,388件)
★4.0
(6,013件)

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価格と評価は2026年9月15日時点のものです。

3本それぞれの話

ティファール G17205 予熱の見極めが目で分かる

中央の模様が消えたら予熱完了、という「お知らせマーク」が付いています。

口コミでも、そこを挙げる声がありました。

食品を入れる温度が目に見えるので、とても使いやすい お手入れもとっても簡単 こびりつかずに使いやすい

3本で唯一、食洗機が使えます。手入れの手間をいちばん減らせる1本です。

その代わり950gと、3本でいちばん重くなっています。

向いている人:食洗機を使いたい人。予熱の見極めに自信がない人。

向いていない人:手首に負担をかけたくない人。片手で振って調理することが多い人。


サーモス KFC-026 重さが安定につながる

希望小売価格は6,600円ですが、実売は2,573円でした。

口コミでは、コーティングを評価する声が目立ちました。

コーティングが秀逸だと思う。油をひかず焦げ付きが少ない

重さについては、こういう見方もありました。

しっかりした使い易いフライパンです。軽くはありませんが、炒める場合重い方が鍋が安定して使い易い面もあるので全く気になりません。

800gと真ん中の重さで、深さは5.5cmと3本で深いほうです。

向いている人:鍋を動かさずに炒める人。汁気のある料理も作る人。

向いていない人:食洗機で洗いたい人。手首の負担を減らしたい人。


貝印 DW5629 550gで1,309円

3本でいちばん軽く、いちばん安い1本です。レビューも6,013件と最多でした。

口コミは、軽さと取っ手に集まっていました。

フライパンが軽いので使いやすい。値段も手頃だし、お得だと思う。
取っ手が短いのが引っ掛からなくて良き

取っ手を短くしたのは重心を近づけるためですが、収納でも効いているようです。

底の厚さ2.2mmを公開しているのも、3本でこれだけでした。

向いている人:軽さを最優先する人。こまめに買い替えるつもりの人。

向いていない人:食洗機を使いたい人。1本を長く使いたい人。


口コミで多かった不満と、その対処

1. 半年でコーティングが剥がれた(3本とも出ました)

いちばんはっきりした共通点でした。

購入からまだ半年も経ってないのに、焦げ防止の加工が浮いてきて、次回使ったらもう、完全に剥げてきて焦げ付くようになる感じです。(サーモス)
半年ほどでテフロン加工が剥がれ焦げ付くようになってしまいました。(貝印)
このティファールはびっくりするくらいすぐ焦げつき(ティファール)

値段が1,309円でも3,843円でも、同じ不満が出ています。

いっぽうで、うまくいっている人の声もありました。

IHで使用しているので、火加減は中火までで使うようにしているのですが、一度温まると端までちゃんと火は通るし、野菜炒めなど、肉の後に野菜を入れても温度が下がりにくく、美味しく作れます。(ティファール)

「中火まで」と決めている人です。

メーカーが説明書に書いている条件は、空だき禁止・急冷禁止・金属器具禁止・つけ置き禁止でした。

どれも「熱を入れすぎない」「傷をつけない」に集約されます。

対処:火力を中火までと決める。予熱は空のままではなく、油を入れてから。

洗うときは冷ましてから、柔らかいスポンジで。これだけで条件のほとんどを満たせます。

ただ、これを守っても何年もつかは、メーカーが出していません。消耗品と考えておくのが現実的だと思います。

2. 底が歪んでいる、平らでない(3本とも出ました)

こちらも3本に共通していました。

届いた時点でフライパンの形がまんまるでなく歪んでいました。(ティファール)
中央が少し盛り上がっているため、油が外周に溜まります。(サーモス)
フライパンの形がゆがんでます 片方が凹んでとどきました(貝印)

見た目の問題に見えますが、IHでは効いてきます。

パナソニックの案内には、こうありました。

底が反っていたり丸いものなど、トッププレートに密着しないお鍋は上手く調理できない場合があります

底の平らさは、仕様表に載らない項目です。届いてみないと分かりません。

対処:届いたら、平らな台の上に置いてガタつかないか見る。

まな板や定規を底に当てて、すき間ができないかも確かめてください。おかしければ、使う前に交換を相談できます。

3. 取っ手のぐらつきと、ネジの錆

購入時から取っ手のボルトの締め付けが甘く、微妙にカクカクしていたので増し締めしました。(ティファール)
本体と握り取ってを固定しているネジがステンレス素材でないため直ぐに錆びてしまい残念(貝印)

取っ手は、本体とネジで留まっています。使ううちにゆるむ部分です。

対処:買った日に、ネジが締まっているか確かめる。ゆるんでいたらドライバーで締め直す。

洗ったあとに取っ手の付け根まで拭いておくと、錆びにくくなると思います。

4. 重さは、好みが割れました

これは不満と評価が真っ二つに分かれたところです。

焦げ付きにくくフライパンとしての機能は良いが、女性には少し重たく感じる(サーモス)

同じサーモスに、こういう声もありました。

軽くはありませんが、炒める場合重い方が鍋が安定して使い易い面もあるので全く気になりません。

軽い方がいいとは限りませんでした。鍋を振るなら軽いほう、置いたまま炒めるなら重いほうです。

ティファールの良い評価にも、こうありました。

厚みがしっかりしている分、まあまあな重さがあり、温まるのも少し時間がかかります。

重いということは、厚いということ。熱がゆっくり回り、冷めにくいということでもあります。

対処:いま使っているフライパンを台所のはかりに乗せてみる。

その重さに不満がなければ同じくらいを、重いと感じているなら軽いほうを選べます。

状況別のおすすめ

こういう人に この1本
食洗機で洗いたい ティファール
(3本で唯一)
予熱の見極めが不安 ティファール
(お知らせマーク)
置いたまま炒める サーモス
(深さ5.5cm・800g)
鍋を振って調理する 貝印
(約550g)
安く買い替えて回したい 貝印
(1,309円)
コンロや収納が
ぎりぎり
先に外径を測る

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買ったあと、最初にやること

4つあります。全部で10分ほどです。

1. 底の平らさを見る。平らな台に置いてガタつかないか、定規を当ててすき間がないか。

ここがいちばん、届いてからでないと分からない部分です。

2. 底の直径を測って控えておく。メーカーが公開していない数字です。

ガスなら、この直径から炎がはみ出さないように火力を決めます。

3. 取っ手のネジを締める。買った日にドライバーで一度締めておくと、ぐらつきが出にくくなります。

4. 火力を中火までと決める。説明書の条件のうち、いちばん守りにくいのがここです。

結論:まず、いま使っているフライパンを測る

フライパンでいちばん誤解しやすいのは、「26cm」という表示だと思います。

これは上のフチの内側の数字で、外径は26.5〜26.8cmありました。五徳や収納に入るかは、こちらで決まります。

そして焼ける底の直径は、3社とも公開していません。火力の上限もIHの適合も、本当は底で決まるのに、です。

もうひとつ、同じ26cmで重さが1.7倍ちがいました。550gと950gです。

今回、口コミで3本とも並んだのは「半年でコーティングが剥がれた」でした。値段に関係なく出ています。

いっぽうで、火加減を中火までと決めている人は満足していました。ここが分かれ目のようです。

一言にすると、いま使っているフライパンの外径と重さを測ってから買う。これだけで選べる本数が絞れます。

迷うなら、貝印 DW5629から見てみてください。

コーティングはどれも消耗品で、メーカーも寿命を出していません。それなら、軽くて買い替えやすい1本を回すほうが現実的だと思います。

約550gは950gの6割ほどで、値段も1,309円。レビューも6,013件と3本でいちばん多く集まっています。


食洗機を使いたいならティファール、置いたまま炒めることが多いならサーモスで足ります。

条件は上の「状況別のおすすめ」に書きました。

同じキッチンでは、耐熱ガラス保存容器でも似たことが起きていました。「520ml」は満水容量で、実際に入るのは360mlです。

数字の条件という点では、キッチンスケールも同じでした。「0.1g単位・最大3kg」の0.1gで測れるのは300g程度までです。

※記載の価格・仕様は記事作成時点のもので、変更されることがあります。購入前に販売ページの最新の表示をご確認ください。

この記事を書いた人
tora

「Cozy雑貨」を運営しているtoraです。

暮らしの中で使う道具を、選ぶときの基準がはっきりするように整理して紹介しています。

選ぶ基準を先に3つ決める、仕様はメーカーの公式サイトで確かめる、低い評価の口コミから共通する不満を拾う。この順番を毎回守っています。

すべてを購入して試しているわけではありません。そこは記事の中で正直に書いています。

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