朝晩が冷えてきたので、温かいお茶を持ち歩く水筒を買おうと思います。
売り場では「6時間後も71℃以上」といった数字が並んでいます。朝入れたお茶が、昼すぎまで熱いままなら安心です。
ところがその温度は、室温20℃で、熱湯をいっぱいまで入れて測った数字でした。使うときは、少なめに入れるよう注意書きがあります。
今回は約500mlの水筒を3つ、国の表示のルールと各社の公式サイトで調べました。
調べていくと、同じシリーズでも小さい型ほど冷めやすいことや、「丸洗い」と「食洗機」のちがいも分かりました。
この記事が向いていない人
先に3つ挙げます。当てはまる方は、別の記事のほうが早いと思います。
炭酸飲料を持ち歩きたい方。国の表示のルールで、炭酸飲料を入れないよう注意書きをすることになっていて、炭酸対応の専用品が向いています。
1Lなどの大容量がほしい方。今回は約500mlのものにしぼりました。
コップに注いで分けて飲みたい方。今回は、直接口をつけて飲むタイプです。
選ぶときに見る3つの基準
基準1 「6時間で71℃以上」は、室温20℃・いっぱいに入れたとき
水筒の保温の数字は、測り方が国のルール(家庭用品品質表示法)で決まっています。
保温効力の表示に際しては、室温二十度プラス・マイナス二度において、二時間以上開栓して放置した製品に付属の中栓を施したときの中栓の下端まで沸騰水を入れ、湯の温度が九十五度プラス・マイナス一度になったときに、その製品付属の中栓等をした後、卓上用魔法瓶については十時間、携帯用魔法瓶については六時間放置した場合におけるその湯の温度が表示以上となるように温度を表示し、その次に括弧書きでそれぞれ「十時間」、「六時間」と付記すること(ステンレス製携帯用魔法瓶であって保冷専用のものを除く)。
ポイントは3つです。室温20℃の部屋で、中栓の下端までいっぱいに、95℃の熱湯を入れたときの数字です。
象印も、同じ条件を公式サイトに書いていました。
保温効力とは、室温20℃±2℃において製品に熱湯を取扱説明書に記載の位置まで満たし、縦置きにした状態で湯温が95℃±1℃の時から6時間放置した場合におけるその湯の温度。
ところが、同じルールの「使い方の注意」には、こう書くよう定められています。
飲み物は中栓下端より少なめに入れる旨(ステンレス製携帯用魔法瓶に限る。)。
測るときはいっぱい、使うときは少なめということです。冬の外を持ち歩けば、室温20℃より寒くもなります。
実際に使うときは、表示の条件より不利になると考えておくのが安心です。
基準2 同じシリーズでも、小さい型ほど冷めやすい
3社とも、同じシリーズの容量違いで、6時間後の温度がちがっていました。
| シリーズ | 小さい型 | 約500ml |
|---|---|---|
| サーモス JNL-S |
350ml 63℃以上 |
500ml 68℃以上 |
| 象印 SM-SF |
360ml 67℃以上 |
480ml 71℃以上 |
| タイガー MKR-W |
350ml 62℃以上 |
500ml 69℃以上 |
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タイガーは、1時間後の温度も書いていました。350mlは84℃以上、500mlは86℃以上で、1時間後はほとんど差がありません。
それが6時間後には、62℃と69℃まで開きます。昼すぎまで温かさを持たせたいなら、小さすぎる型を選ばないことです。
基準3 「丸洗いOK」と「食洗機対応」は別のこと
洗い方の書き方も、3つでちがいました。サーモスは全部の部品を食洗機で洗えます。
●全パーツ食洗機OK
タイガーも食洗機に対応していて、パッキンとせんが一体になっています。
食洗機(食器洗い乾燥機)対応でお手入れかんたん
象印は「本体丸洗いOK」ですが、食洗機には対応していません。Amazonの仕様欄でも「食洗機対応」は「いいえ」でした。
せんも丸洗いOK。かんたんに分解・組立できるから清潔をキープします。
「丸洗いOK」は、手で水につけて洗えるという意味です。食洗機で洗いたいなら、「食洗機対応」の文字があるかを見ます。
3つの比較表
| 項目 | サーモス JNL-S500 |
象印 SM-SF48 |
タイガー MKR-W50N |
|---|---|---|---|
| 容量 | 500ml | 480ml | 500ml |
| 保温(6時間) | 68℃以上 | 71℃以上 | 69℃以上 |
| 保冷(6時間) | 10℃以下 | 8℃以下 | 8℃以下 |
| 小さい型 | 350ml 63℃ | 360ml 67℃ | 350ml 62℃ |
| 洗い方 | 全パーツ 食洗機OK |
丸洗いOK (食洗機は不可) |
食洗機OK (パッキン一体) |
| 重さ | 約210g | 約205g | 約0.21kg |
| 価格 | 2,586円 | 2,227円 | 2,780円 |
| 評価 | ★4.4 2,430件 |
★4.6 4,041件 |
★4.4 961件 |
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保温・保冷の数字は、3つとも室温20℃でいっぱいに入れたときのものです。
タイガーの型番は、Amazonでは「MKR-W50N」、公式の資料では「MKR-W050」と書かれています。
3つそれぞれの話
サーモス 真空断熱ケータイマグ JNL-S500 2,586円。全部の部品を食洗機で洗える
部品をすべて食洗機で洗えるのが、いちばんの特徴です。飲み口も外して洗えます。
全パーツが食洗器対応というのが素晴らしい!軽くて移動時でも気になりません。
軽くて持ちやすい形です。分解して洗えるので清潔に使えます。パステルカラーで可愛い色が気に入っています。
一方で、外側の塗装がはげたという声がありました。食洗機で洗えても、外側の塗装まで長持ちするとは限らないようです。
本当に食洗機対応モデル?5年前に買ったものは現役なのに、こちらは買って1か月ほどですでに塗装がハゲハゲです。悲しい。
スポーツドリンクも入れられますが、温めたものは入れないよう書かれています。
向いている人:毎日食洗機で洗いたい人。飲み口まで外してきれいにしたい人。
向いていない人:保温・保冷の数字をいちばん重く見る人(3つで保冷は10℃以下と、少し高めです)。
象印 ステンレスマグ SM-SF48 2,227円。保温・保冷の数字がいちばん高い
6時間後の保温が71℃以上、保冷が8℃以下と、3つで数字がいちばんよい水筒です。価格も安く、評価件数も4,041件と最多です。
氷入れたお茶が、ずっと、翌日でも氷溶けてない。すごい。
ロックの開閉もしやすいので、こどもでも1人で使いやすくてこれからの季節に重宝しそうです!
一方で、パッキンから漏れたという声がありました。
漏れる。保温性能は十分なのですが、使用半月で2度も漏れて鞄の中がびしょ濡れになってしまった。
洗う部品が多い、飲み口のパッキンが鼻に当たる、という声もありました。食洗機には対応していません。
向いている人:保温・保冷の力を重く見る人。手で洗うのが苦にならない人。
向いていない人:食洗機で洗いたい人。洗う部品を少なくしたい人。
タイガー 真空断熱ボトル MKR-W50N 2,780円。パッキン一体で、洗う部品が少ない
パッキンとせんが一体になっていて、洗う部品が少ないのが特徴です。食洗機にも対応しています。
パーツが少なくて食洗機を使えるので便利。
兎に角保温力がすごいです。洗うのを忘れて夏場部屋に置いたままでも、2日たっても氷が解けてなかった・
一方で、少しずつ漏れるという声が重なっていました。
飲み物を入れ蓋を閉める時ステンレス縁部分と上蓋に少しでも水滴が付いているとそこから漏れてきます。カバンなどに入れ持ち歩かれる方はご注意を。
はめ込みの部分を強く押したら割れた、という声もありました。
向いている人:洗う部品を少なくしたい人。食洗機で洗いたい人。
向いていない人:かばんに横にして入れたい人(下の「対処」を見てください)。
口コミで多かった不満と、その対処
1. 漏れる
いちばん多かったのが、これでした。象印とタイガーに出ています。
ゴムパッキンが ”ちゃちい” からすぐゴムが伸びてダメになり、水筒から水が漏れてくる。
少し揺らしたり、飲み口に水分が残っていると(構造上残ります)少しずつ漏れてきます。手が濡れてしまうのでストレスです。
タイガーは、Amazonのよくある質問で、漏れについてこう答えていました。
本体の横置きはしない。飲み物が漏れる原因になります。かばんなどに入れるときも本体を縦置きにしてください。
対処:かばんには立てて入れる。ふたを閉める前に、ふちの水滴をふき取ります。
パッキンが伸びたら、交換部品があるかメーカーのサイトで確かめます。
2. 飲み口が使いにくい
サーモスと象印に出ていました。サーモスは飲み口が広くてあふれる、象印は飲み口が小さく、一度に飲める量が少ないという声です。
旧モデルより飲み口が広くなっており飲む時に溢れる時がある。
対処:飲み口の形は好みが分かれるところです。ごくごく飲みたいか、少しずつ飲みたいかで選びます。
3. ロックや部品の固さ・もろさ
サーモスとタイガーに出ていました。サーモスはロックが固い、タイガーははめ込みの部分が割れたという声です。
ワンタッチオープンのロック部分が若干固く感じることがあり、片手でスムーズに開けられない時があるのが少し残念です。
対処:部品をはめるときは、力を入れて押し込まず、向きを合わせてはめます。固いと感じたら、取扱説明書の組み立て方を見直します。
状況別のおすすめ
| こういう場合 | 選ぶもの |
|---|---|
| 温かさを長く保ちたい | 象印 (6時間71℃以上) |
| 安く買いたい | 象印 (2,227円) |
| 全部食洗機で洗いたい | サーモス (全パーツOK) |
| 洗う部品を減らしたい | タイガー (パッキン一体) |
| 昼すぎまで温かく | どれも 小さい型は避ける |
| 炭酸を入れたい | 3つとも不向き |
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買う前と、使い始めてからやること
3つあります。1と2は買う前、3は使い始めてからのことです。
1. 6時間後の温度は、室温20℃・いっぱいのときの数字と覚えておく。冬の外では、表示より下がると考えます。
2. 小さすぎる型を選ばない。同じシリーズなら、大きい型のほうが冷めにくくなっています。
3. かばんには立てて入れる。ふたを閉める前に、ふちの水滴をふき取ります。
結論:6時間の温度は条件を知って選び、サイズと洗い方で決める
水筒でいちばん見落としやすいのは、6時間後の温度が「室温20℃・いっぱい」のときの数字だということだと思います。
国のルールでは、測るときはいっぱいに入れ、使うときは少なめに入れるよう注意書きを求めていました。
そして3社とも、同じシリーズなら小さい型ほど冷めやすい数字でした。
一言にすると、温度は条件つき、サイズは小さすぎない。この2つで決まります。
迷うなら、象印 ステンレスマグ SM-SF48から見てみてください。
6時間後の保温・保冷の数字が3つでいちばんよく、価格もいちばん安い水筒です。食洗機で洗いたいなら、サーモスかタイガーを選びます。
全部の部品を食洗機で洗いたいならサーモス、洗う部品を減らしたいならタイガーで足ります。
条件は上の「状況別のおすすめ」に書きました。
「保温」の数字に条件がある、という点では保温弁当箱も同じでした。保温弁当箱は、おかずを保温しないものでした。
95℃のお湯を用意する、という点では電気ケトルの記事も参考になります。「カップ1杯60秒」は140mLの話でした。
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