オイルヒーターの電気代「1時間11円」は条件つき|同じ1200Wで32.4円との違いと3つを比較

オイルヒーターの電気代「1時間11円」は条件つき|同じ1200Wで32.4円との違いと3つを比較 季節家電
記事内に広告が含まれています。

朝晩が冷えてきたので、オイルヒーターを買おうと思います。

売り場で目につくのは「8-10畳」という広さと、「電気代1時間11円」といった数字です。思ったより安いな、と感じて手に取ります。

ところが、同じ1200Wの別の機種は「1時間32.4円」と書いていました。電気代の表示が、3倍ちがいます。

今回は1200Wのオイルヒーターを3つ、メーカーの説明と注記まで読んで調べました。

分かったのは、どちらの数字も間違いではなく、計算の条件がちがうということでした。

この記事が向いていない人

先に3つ挙げます。当てはまる方は、別の記事のほうが早いと思います。

すぐに暖まりたい方。オイルヒーターはじんわり暖める仕組みで、エアコンやファンヒーターのほうが早く暖まります。

電気代をできるだけ抑えたい方。1200Wで点けっぱなしにすると、今の目安単価で1時間37.2円になります。

木造の広いリビングを1台で暖めたい方。3つとも、8畳より上の数字は条件のよい部屋での話でした。

選ぶときに見る3つの基準

基準1 「8〜10畳」は、条件のよい部屋での数字

まず、広さの表示から見ていきます。デロンギの注記が、いちばん詳しく書かれていました。

商品ページの「8~10畳」には、8と10に別々の印が付いています。注記はこうでした。

*³日本電機工業会自主基準

*⁴デロンギ自社試験による。試験条件:新省エネルギー基準 外気温5℃、5面接触

8畳は業界団体の基準、10畳は自社の試験です。2つの数字は、別々のやり方で出したものでした。

「5面接触」は、部屋の6つの面のうち5つがほかの部屋に接していて、外に面しているのは1面だけ、という条件です。

マンションの中ほどの部屋のような、暖まりやすい部屋での数字ということになります。

ほかの2つも、条件を添えていました。アイリスオーヤマは「洋室8畳」と書き、和室は5畳です(ページの別の欄では和室6畳とも書かれています)。

iimono117は、こう書いていました。

適用畳数の目安:8~10畳(お住いの地域、建物構造により異なります)

木造、和室、角部屋なら、小さいほうの数字で考えてください。

重さは3つとも10kgを超えます

広さと合わせて、先に知っておきたいのが重さです。

商品 重さ
デロンギ 12kg
アイリスオーヤマ 約10.5kg
iimono117 約13.2kg

横にスクロールできます

中に油が入っているぶん、重くなります。部屋から部屋へ動かすなら、キャスターが付いているかを見てください。

基準2 電気代は「何Wで、どんな家で」を探す

今回いちばん驚いたのが、ここでした。

同じ1200Wの機種なのに、電気代の表示が3倍ちがいます。

商品 電気代の表示 どう計算したか
デロンギ ¥11.0/時 断熱のよいマンションで、温度が保たれているあいだの平均
iimono117 (約)¥32.4/時 いちばん強い1200Wのまま
アイリスオーヤマ 記載なし —

横にスクロールできます

デロンギの11.0円には、こういう注記が付いていました。

*⁵設定温度20℃/建物の構造・断熱性:RC集合住宅・新省エネ基準(Ⅳ地域に適合)、運転時間:9時間(13時~22時)

外気温:拡張アメダスデータに基づいた東京の12月上旬の気温/照明や人体の発生熱などを考慮/1kW/時の電気代は¥27(※)で計算 (※2021年7月現在)

RC集合住宅は、鉄筋コンクリートのマンションのことです。昼の1時から夜10時まで、東京の12月上旬に20℃を保つ、という条件になります。

オイルヒーターは、部屋が温まると出力を落として運転します。デロンギの11.0円は、その落とした分も含めた平均と読めます。

iimono117のほうは、はっきり「1200W時」と書いていました。

電気代:(約)¥32.4/時(1200W時)

こちらは、いちばん強い出力で点けっぱなしにしたときの数字です。

どちらも条件を書いていて、間違いではありません。計算の前提がちがうだけです。

電気代の数字を見たら、「何Wで」「どんな家で」を探してください。書いていなければ、1200Wのまま計算しておくと安心です。

基準3 電気代は、今の単価31円で計算し直す

もうひとつ、注記を読んで気づいたことがあります。

デロンギもiimono117も、1kWhあたり27円で計算していました。iimono117の32.4円は、1.2kW×27円の数字です。

電気代の目安の単価は、業界の団体(全国家庭電気製品公正取引協議会)が決めています。

なお、現在の目安単価は、令和4年7月22日に改定された31円/kWh(税込)です。

27円は、1つ前の単価ということになります。今の31円で計算し直すと、こうなります。

条件 27円の表示 31円で計算し直すと
1200Wのまま 32.4円/時 37.2円/時
デロンギの条件 11.0円/時 約12.6円/時

横にスクロールできます

1200Wで1日8時間、30日使うと、31円で約8,928円です。

実際の電気代は、契約している電力会社やプランで変わります。そのうえで、目安は31円で見ておくほうが、あとで驚かずにすみます。

3つの比較表

項目 デロンギ
KHD410812-GC
アイリスオーヤマ
POH-1210KS-W
iimono117
11枚フィン
消費電力 1200W
(3段階)
1200W
(3段階)
1200W
(3段階)
畳数の表示 8〜10畳 洋室8畳
和室5畳
8〜10畳
畳数の条件 注記で明記
(8畳と10畳で別の基準)
和室・洋室で
書き分け
「地域・建物構造により異なる」
電気代の表示 11.0円/時
(条件つきの平均)
記載なし 32.4円/時
(1200Wのまま)
計算の単価 27円
(2021年)
— 27円
重さ 12kg 約10.5kg 約13.2kg
価格 24,801円 19,800円 16,900円
評価 ★4.0
834件
★3.9
1,577件
★3.8
423件

横にスクロールできます

3つそれぞれの話

デロンギ KHD410812-GC 24,801円。条件をいちばん細かく書いている

Amazon限定のモデルで、評価は★4.0で834件です。

この記事でデロンギを選んだのは、注記の細かさでした。畳数も電気代も、どういう条件の数字かを全部書いています。

じんわり暖かく、エアコンみたいに乾燥でビッキビキにならない。

オイルヒーターって、よく温かくなるまで時間がかかると聞きますが、それ程気にはならず、エアコンと違って乾燥しないのは勿論、体の内側からじんわりと温まる感じがします。それと、足元までも温まるし操作もしやすい。音も全然しないし、本当に買って良かったです。

一方で、寒さの厳しい日には足りないという声もありました。

肌寒い日は重宝しますが、極寒の日はパワー不足を感じています。あと電気代がかなりかかってしまうのも気になります。

向いている人:マンションの部屋で使う人。条件を確かめて選びたい人。

向いていない人:予算を抑えたい人。真冬の寒い部屋を1台で暖めたい人。


アイリスオーヤマ POH-1210KS-W 19,800円。ダイヤルだけのシンプルな作り

評価件数は1,577件と、3つでいちばん多い1台です。キャスターが付いていて、操作はダイヤルです。

毎年冬に使用。無駄なボタンもなしシンプルが一番。

部屋の空気乾燥をしないのが、最適です

ただし、電気代の目安は書かれていません。口コミには、使ってから気づいたという声が並んでいました。

購入前に確認すべきでしたが電気の消費量は半端ないです

向いている人:ボタンの多い家電が苦手な人。部屋から部屋へ動かして使う人。

向いていない人:電気代の目安を先に知りたい人。和室で使う人(和室は5畳)。


iimono117 11枚フィン 16,900円。いちばん安く、電気代を正直に書いている

3つでいちばん安い1台です。電気代を「1200W時」のまま出しているのは、3つでここだけでした。

8畳の部屋で使用していますが、寝る2時間程前に点けておけば暖い部屋になりありがたいです。

音や臭いもないので心地よいです。ある時ぶつかった際には自動でオフになりました…万が一の転倒時なども安全だと実感しました。

一方で、重さは約13.2kgと3つでいちばん重く、真冬は1台では足りないという声もありました。

向いている人:予算を抑えたい人。寝室を先に暖めておきたい人(タイマー付き)。

向いていない人:よく動かす人(13.2kg)。真冬の寒い部屋を1台で暖めたい人。


口コミで多かった不満と、その対処

1. 電気代が高い(3つとも出ました)

いちばん多かったのが、これでした。3つのどれにも付いています。

とにかく暖かくて気持ちいいけど電気代がバカ高い。オイルヒーターは高いですね。

自分はあまり分かってなかったのですが、けっこう使ってると電気代がかなりあがると妻が言ってました。

基準3のとおり、1200Wで点けっぱなしなら1時間37.2円です。1日8時間なら、ひと月で約8,928円になります。

対処:部屋が暖まったら、500Wや700Wに下げる。3つとも3段階に切り替えられます。

そのうえで、使う部屋を小さく区切ることです。ドアを閉め、カーテンを引いておくと、暖まった空気が逃げにくくなります。

2. 真冬は1台では暖まらない(3つとも出ました)

これも3つに共通していました。

春先や晩秋には心地良い暖かさだけど、真冬にはこれ一台では暖まりません。ファンヒーター等の併用をお勧めします。

思ったほど 温かくならない

基準1のとおり、8畳より上の数字は条件のよい部屋での話です。

対処:部屋の広さに対して、余裕のある畳数を選ぶ。真冬の寒い部屋では、エアコンなどと組み合わせる前提で考えます。

暖まるのに時間がかかるので、使う前にタイマーで点けておくのも手です。寝る2時間前に点ける、という声もありました。

3. 本体が熱くなる

これは見落としやすいところでした。

オイルが通っている部分が熱くなるので、子供が触れるのは注意した方が良いです。

デロンギは商品名に「表面温度約80℃」と書いています。火を使わないとはいえ、触れば熱いということです。

対処:小さな子どもやペットがいる家では、近づけない置き場所を選びます。カーテンや家具とも、取扱説明書の決まりどおり離して置いてください。

状況別のおすすめ

こういう場合 選ぶもの
マンションの部屋で使う デロンギ
(条件を注記で明記)
操作はシンプルがいい アイリスオーヤマ
(ダイヤル式)
予算を抑えたい iimono117
(16,900円)
寝る前に暖めておきたい デロンギ・iimono117
(タイマー付き)
部屋から部屋へ動かす アイリスオーヤマ
(キャスター付き)
すぐ暖まりたい エアコンや
ファンヒーターへ
木造の広い部屋 ほかの暖房と併用

横にスクロールできます

買ったあと、最初にやること

3つあります。どれも、使い始めのうちに済ませておくものです。

1. 最初の1時間は1200Wで点けて、暖まったら下げる。ずっと1200Wのままにしないのが、電気代を抑えるいちばんの近道です。

2. 1か月後に電気代を見る。去年の同じ月と比べると、実際にいくら増えたかが分かります。

思ったより高ければ、使う時間か出力を見直します。

3. 置き場所を決める。子どもの手が届かず、カーテンや家具から離れた場所にします。

結論:畳数と電気代は、注記の条件まで読んで選ぶ

オイルヒーターでいちばん誤解しやすいのは、「1時間11円」という電気代の表示だと思います。

これは、断熱のよいマンションで温度が保たれているあいだの平均でした。1200Wのままなら32.4円で、今の単価で計算し直すと37.2円です。

そして「8〜10畳」も、条件のよい部屋での数字でした。デロンギの10畳は、外に面するのが1面だけの部屋での自社試験です。

一言にすると、小さいほうの畳数で考えて、電気代は31円・1200Wで見積もる。この2つで決まります。

迷うなら、デロンギ KHD410812-GCから見てみてください。

畳数も電気代も、どういう条件の数字かを注記で全部書いているのは3つの中でここだけでした。24時間タイマーも付いています。


操作をシンプルにしたいならアイリスオーヤマ、予算を抑えるならiimono117で足ります。

条件は上の「状況別のおすすめ」に書きました。

畳数が家のつくりで変わるのは、加湿器も同じでした。「15畳まで」は、木造なら9畳です。

冬の暖房の数字に条件がある、という点ではホットカーペットも同じ形です。「2畳」は168〜176cmありました。

※記載の価格・仕様は記事作成時点のもので、変更されることがあります。購入前に販売ページの最新の表示をご確認ください。

この記事を書いた人
tora

「Cozy雑貨」を運営しているtoraです。

暮らしの中で使う道具を、選ぶときの基準がはっきりするように整理して紹介しています。

選ぶ基準を先に3つ決める、仕様はメーカーの公式サイトで確かめる、低い評価の口コミから共通する不満を拾う。この順番を毎回守っています。

すべてを購入して試しているわけではありません。そこは記事の中で正直に書いています。

toraをフォローする
季節家電

コメント

タイトルとURLをコピーしました